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広島平和記念資料館 [お出かけ]

未だに私の中で整理出来ずにいます。
きっと纏まりの無い長い文になります。

広島に来て、絶対外せないと思っていたのが、平和記念公園周辺でした。
(原爆ドーム・平和記念資料館など)

その日は平日の火曜日で、義兄は会社。
姉はラムをペットホテルに預ければ手が空くと言っていましたが、
私は1人で行きたかったので、朝ご飯を食べて、ラムと遊んで、10時過ぎに出かけました。

姉の家からアストラムラインで、本庁前まで。

そこで、東○三○銀行がすぐ近くにあったので、ATMに。

と、そこでくるくるして居たからなのですが、すっかり勘違いしたまま、違う方向にどんどん歩いていってしまいました。

しかし、途中で間違いに気づき、原爆ドーム側からでなく、平和記念資料館側から入るように軌道修正しました。

ところが、一度入り口まで来たものの、どうしても、このまま入っていくのは、気持ちの立て直しが出来なくなる。
と、強く思ってしまい、
結局また、NHKビルまで戻ってスタバで気持ちを落ち着けました。

今ひとつ心の平和は訪れませんでしたが、
このままでは行かないで終わってしまう!
と、思い切ってもう一度平和記念資料館に向かってみました。

 
元安川を渡ります。ここから原爆ドームが見えます。


キョウチクトウの白い花が咲いていました。
原爆投下後、初めて咲いた花。と言うことで、広島市の花に指定されたと聞いたことがあります。

 
修学旅行生が乗ってきたバスと思われる観光バスが多かった。

勇気を出して、入ってみました。

どこから回って良いかわからず、1階の展示から入ろうとしたところ、警備のおじさまに声をかけられました。

そこで、初めて来たこと。
どこから回ればいいのか解らないコトを話すと、
地下から見ると良く判りますよ。
と、親切に教えて頂けました。

資料館の歴史から、原爆投下後の瓦礫。
当時被爆者が身につけていた物(洋服やメガネ時計etc・・)
書物。
日記。
被爆者が見た原爆投下後の街の様子(榎下に広島市の地図と、絵が何処で何時の様子を書いたのか示されていました)
原爆症になった器官の一部・・・。

また、投下前と投下後の大きなジオラマ。

資料館の中には、実際被爆した方や当時の様子を知る方が、希望すればガイドしてくれるのですが、私はもう、全然ダメでした。

1人でひっそり回ることでいっぱいいっぱいでした。

 

自分を守る為だと思います。

初めの展示物を見てから私は、どうやら無意識のうちに、心のレセプターをほぼ不活性化してしまいました。

なので、却って未だに整理が付かずに混乱してしまっています。

見学中は、それでも知らないうちに涙が出てしまって、今から考えると相当恥ずかしい人だったと思います。

資料館を回ってみた今、感じられることは、日本は教えなさすぎる。
と言うことです。

核実験が行われるたび、広島市長が抗議文を送っていますが、それがどれ程の数になるか、皆さんご存じでしょうか?

今まで送った抗議文をそのままプレートにし、展示してあるのですが、あまりの多さに圧倒されました。

広島市長が、毎年8月6日に出す平和宣言。

世界情勢にかなり踏み込んだ内容があり、
ただ8月6日の新聞に載せるだけではなく、もっと議論すべきだと思います。

学校でも、是非、平和宣言を元に勉強させて欲しい。

また、アジアの国々の歴史教科書も展示されていました。

他国の教科書を知ることで、同じ事実でも、立場が違うことで真実は代わり得る。と言うことを知るのは大切なことです。

日本は被害者であり、加害者です。

戦争に参加すると言うことは、加害者にもなると言うことだと思います。

戦勝国であろうが敗戦国であろうが、そこにはなんの違いもありません。

戦争とは、どんなに理論的・理性的に武装していても、中身は殺し合いであり狂気以外の何者でもありません。

原爆という当時新しい兵器が、どれ程効率よく効果を上げられるかの実験として、広島・長崎は選ばれてしまった。
(きちんと比較出来るように、原爆投下前、わざと爆撃を行わなかった。)

どれ程効率よく人殺し出来るか。

そこには、軍人・一般人・男・女・子供・赤ちゃん。
関係なしです。

これが狂気ではなくなんなのでしょうか?

戦争って、こんなモノを作ってしまう。

 

<日本は真珠湾攻撃をしてきたではないか>

<日本は中国韓国で大虐殺を行ったくせに被害者面するな>

そういうことではないのです。

戦争って、ついにこんなモノまで作ってしまうんだよ。
こんな非道い事になるんだよ。

<日本はこんなにも被害者なのです!アメリカは非道い国だ!許さない!>

と言うことが言いたくて出来た資料館や公園ではないのです。
そうではなく、

<こんな非道い目に遭い、こんな非道い思いを後生の人には二度とさせない!させたくない!>

と言うことが言いたいのであって、

<過ちは二度と繰り返しませんから>

と言う言葉は、日本が敗戦国で、当時の日本が何もかも間違っていた。
と言うことではなく、

<こんな非道い戦争に荷担してしまった。もう二度とこんな過ちは冒さない>

と言いたいのだと私は感じました。

 

きっと、まだまだ、気持ちや記憶の整理は付かないと思う。

私の脳は忘れようとさえするかもしれない。

また、機会を作って1人で訪れようと思います。

 

 

夕飯前に、ラムと今回の旅の最後になるお散歩に行きました。

帰りしに見た空はきれいな夕焼けでした。

最後まで読んでくださってありがとうございました。


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コメント 14

そうなんですよね。事実を知ることは大切なことです。
私は中国や韓国の政府の対応にはやはり違和感を覚えます。
一つの事実でも当てる光によって形が変わるのに。
補償じゃなくて、これから同じことが起こらないようにどうしたらいいかを
もっと考えなくてはいけません。
そういう意味では靖国参拝問題についても本当に違和感を覚えます。
だって中国・韓国の人たちからみたら、戦犯を祭った墓、かも知れませんが
我々日本人からしたら、日本の国を守ろうと(それが間違った方向であったとしても)して死んでいった祖先なのに。。。
by (2005-10-25 01:10) 

femto

あたしは修学旅行で訪れましたが、全部をまわれませんでした。
館内は匂いなどないはずなのに、匂いでむせてしまったのを忘れられません。
世界中の人に広島、長崎を訪れてほしいです。
原爆は落ちたあともずっと苦しめるのだと知ってほしい・・・
by femto (2005-10-25 09:06) 

nevermind

戦争についてはいろんな想いが人それぞれ、国それぞれにあるんだと思います。
俺自身、実は原爆について殆ど知らないようなものです
歴史を振り返ってみようとも思ったことも無かったと思います
これは恥ずべき事ですね、メイさんの記事を読んでそう思いました。
イラク戦争の時、ホワイトハウスに講義のメールを出したりしましたが、その時も漠然としていて中身は解っていなかったんです(恥)

原爆投下後、初めて咲いた花が、葉に毒を持つキョウチクトウというのもなんだか皮肉なようにも思えます、「戒めと慰め」、喧嘩両成敗ということでしょうか?

整理がつかなくなるのは分かる気がします、知れば知るほど混乱してしまうのかもしれないですね、きっと資料館で独りで泣いた人って今までたくさんいたと思いますよ
自分自身、少し勉強して考えてみようと思います、「平和」って言葉を簡単に言ってしまうと、抽象的で安っぽくなったり、表面的な言葉になってしまったりするものなので、ここでは使いませんが、本当の意味での「平和」というものを個人個人が学習していかなければいけない時期に世の中が来ているのかもしれませんね
おれも、広島と長崎、行ってみたいと思いました
知らないという事の愚かさに気づかせてもらいました、良い記事でした
by nevermind (2005-10-25 22:00) 

メイ

ジャスミンさま:
何故日本は戦争に参加することになったのか。
真珠湾攻撃ってなにが問題だったのか。
南京大虐殺って何なのか。
これは、世界情勢的に仕方がなかった部分も、避けれた部分も、アジアの国で日本に好意的である国と好戦的である国と、何が違ったのか。
戦勝国と敗戦国の何が違ったのか。
日本に有利な事実も不利な事実もありのまま教えるべきです。
そして、日本は中韓に対しての戦争責任は国際的には済んでいると言うことを、もっとはっきり発信するべきです。
そして、道義的な責任(被爆者など)の保護は、国にとらわれず手を差し延べるべきだと思います。
靖国神社参拝問題は難しい問題だと思います。
私も、国のために戦って亡くなった方々が居たからこそ、今の日本がある。
と考えていますので、個人としての参拝に横やりは入れられたくないし、政治利用されたくありません。
但し、公用で参拝するのは、誤解を招くのですから、控えるべきだと思います。
(天皇の直属の軍隊員が天皇の為に戦って亡くなった方のみを奉ると言う性格を持っているので。たとえば戦地での病死では原則靖国神社に奉って貰えなかった)
恥ずかしいことですが、私はまだまだ勉強不足です。
子供達には、私のような恥ずかしい思いはして欲しくないと思います。
きちんとした教育をして欲しいなぁ。
コメント&nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-25 22:10) 

メイ

makoさま:
私は3時間~4時間かけて回りました。
修学旅行では、そんなに時間を取りませんよね?きっと。
(来ている子達はそんなに時間がない感じで兎に角回ってるって感じでした)
きっと、感想文に書かれていたように、原爆のあまりのむごさに、資料館の意志を曲解してしまう外国の方もおられると思います。(これも1つの自己防衛ですよね)
そんな方は是非、「夕凪街桜の国」を読んで欲しい。
きっと、判ってくれるのではないかなぁと思います。
(そのために、各国翻訳を希望します)
コメント&nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-25 22:17) 

メイ

joseさま:
はじめまして。
nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-25 22:18) 

メイ

ヤマさんさま:
ひゃー
本当にもったいないコメントありがとうございます。
私は本当にどこから手を付けて良いのか。
事実をきちんと伝えてくれるテキストはどこにあるのか。
と言う所からお勉強です。
でも、本当に日本は教えなさすぎだと思います。
コメント&nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-25 22:22) 

メイ

皆様:
こんな纏まらない。しかも長文を読んでくださって本当にありがとうございました。
by メイ (2005-10-25 22:22) 

かえる妻

こんにちは(^-^)
私も高校の修学旅行で、行ってきました。
胸が苦しかったのを覚えています。
戦争・・・自国を守るため、自国を有利にするため・・・自分の信じるものを守るため・・・。
そうする理由は色々なんでしょうね。
でも、人と人が命を奪い合う行為には変わりないんです。

この世に生を受ける確率は20%だそうです。
決して高くは無い確率で、生まれてきた命なのに・・・。
幸せになる為に生まれてきたはずなのに・・・。
そう考えると、戦争は避けなければいけない・・・
強く強く、そう思います。
でも、それが出来ないのが現実。
これから世界がどうやってこの問題と向かい合うのか?
人類全体の課題だと思います。
by かえる妻 (2005-10-26 12:29) 

メイ

かえる妻さま:
本当に戦争は絶対避けねばならないし、
相手が大きかったとしても、間違っているトコは間違っていると発信していかないといけないと思っています。
本当に難しい。
でも、難しいからこそ、1人1人が真剣に考えるべき事だし、
考える材料として知るべき事はきちんと知る環境を作らないと、と思います。
コメント&nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-26 23:03) 

歴史の真実は一つだけど、解釈は無数にある。どれを信じたらいいかわからないし、きっとみんな目の前の幸せを追うのに夢中なんだよね。
by (2005-10-29 09:21) 

はじめまして。
先日僕も平和記念資料館を訪れ、強い衝撃を受けました。
僕は最近、平和は当たり前にあるものではなく「自らつくり出していくもの」だと考えるようになりました。そのためにはまず「知る」こと、そして「自分で考えること」が大切ではないかと思うんです。
今の世の中は、与えられる情報を自分の考えとカン違いされてしまっている方が増えているような気がするんです。時の権力者、陰の実力者の思うままに操られることのないよう、自分の力で考え、行動することが必要ではないでしょうか。
誰もが傷つけ合うことなく、心から安心して暮らせる世界にしていきたい。広島を訪れて、あらためて強く誓いました。
by (2005-10-31 04:04) 

メイ

Joedenさま:
はじめまして。
TBの記事、拝見させていただきました。
やはり、自らの意志で実際に資料館に訪れると、吸収すべき事柄が多すぎて、
すぐにすらすらと感想なんて出てこないと思うのです。
いや、時間をかけてもそれは変わらないのかも。
1人1人の人間が、自分でしっかり考えないと先には進めないと私も思いました。
そのためにも、情報は必要ですし、情報の中の虚実と事実の違いを見極められる様に頭を使って考えないといけないと思います。
私からもTBさせてください。
コメント&nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-10-31 23:04) 

メイ

ホシさん:
nice!ありがとうございました。
by メイ (2005-12-18 22:48) 

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